Ch.2 イーサネット
Ethernetの概要
Ethernetではデータリンク層を「ケーブルなど物理的な媒体にどのようにフレームを送信するか」を定義するMedia Access Controll層と、どのような媒体であってもネットワーク層とのインターフェースが同じになるよう変換するLogical Link Controll層に分かれている。
MACアドレス
MACアドレスはデータリンク層(レイヤ2)のアドレスで、8桁×6byteの48ビットの16進数の数字からできている。前半24ビットはOUIと呼ばれる製造メーカー固有の番号となっている。
機器固有のアドレスは「ユニキャストMACアドレス」で、ブロードキャストMACアドレスはすべてのビットがF、マルチキャストMACアドレスが8ビット目(Individual Group Bit)が1になっている。
CSAM/CD
- 搬送波探知多重アクセス衝突検出方式の略。一応仕組みはある程度把握しているつもりなので省略。
CSMA/CDの歴史
リピーターハブはコリジョンドメインを造らないタイプの機器。初期のEthernet規格(10Base5・2)はこれに半二重通信しか行えない同軸ケーブルをつないで複数のクライアントを接続していたため、送信と受信は同時に行えず、CSAM/CDは必須だった。
やがて、UTP(Un-shield Twisted Pair)で接続するようになった(10Base-T規格)が、リピータハブそのものが、送信と受信を同時に扱えなかったためUTPにも関わらず半二重通信をせざるを得なかった。リピータハブ内で同時に信号を受信した場合は、リピーター自身がジャミング信号を送信する、バス型のトポロジとほとんど変わらない接続方法が利用されていた。
現在はリピーターハブではなく、同時の送信・受信に対応した「スイッチ(スイッチングハブ)」とUTPによる接続が一般的となり、フレームの衝突が発生し得なくなったことから、CSMA/CDは使われなくなった。
ネットワーク機器
リピータとハブ
リピーター/ハブは物理層のみで動作する機器で、単に減衰する信号を増幅して送り出す機能しか持たない。当然コリジョンドメインは発生しない。
リピータとハブの違いは2つ以上の複数のポートを持つかどうかの違いで、Ciscoでは2つまとめてリピータハブと言っているらしいので、違いはあまり気にしなくてよい。
ブリッジとスイッチ
ブリッジは転送の判断にソフトウェアを使うため転送速度が低速である上に、ポート密度(ポートの数)が小さいというデメリットがあるため使われなくなってきている。
ルーターとレイヤ3スイッチ
ルーターもレイヤ3スイッチもIPアドレスの読み込みを行うネットワーク層で動くスイッチであるが、ルーターがソフトウェアを使ったルーティングを行うのに対して、レイヤ3スイッチはハードウェアによる処理が行われるため処理がより高速である。
ブロードキャストのフレームが届く範囲のことをブロードキャストドメインと呼ぶが、ルータは各ポートに流れてくるブロードキャストフレームを他のポートに転送しない。